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2009年 12月 25日

The Sacred Made Realークリスマスの感慨

12月25日クリスマスにちなんで、カトリックという宗教から生まれた生々しいばかりの
宗教画とリアリズム溢れる宗教彫刻の展覧会を見ての感慨。
The Sacred Made Realという題名の地味ながら信じられないほどの力強い美術表現を体験できる展覧会である。
反宗教改革激しい時期のスペインのカトリック教への信仰の具現である。
絵画は見る機会があり新しい驚きはないが、彫刻作品には目を見張る表現がある。
超現実性を持つ聖人像や死するキリスト。血と肉が通う一人間としてのキリストの
生々しい肉体表現。色彩と彫刻の技の統合された不思議な世界である。
宗教のために心をゆだねる作家の意気込み。それとも単に教会から依頼されて生まれた
教会芸術の一面であるのか。
迫真に迫るとはまさにこのような表現であろう。
偶像信仰に近いどこかアニミスティックな原始的な叫びがある。

イタリアという法王おわすカトリックの国に住むこともあってカトリック信仰文化は
無視できない。しかし宗教の弊害があるのも事実である。人間は宗教の名のもとに他の文化を殺め、それを良しとできる歴史を持ち、それは現在も尚継続している。
その反面、信仰の力というのは人間の道義的行動を占める一つの肯定的要素ともなり得るだろう。
無信仰であればどのような行為も肯定できるであろうから。
自己の存在の無力を謙遜の気持ちで確かめ、より大きな力に存在を委ねること、本来の宗教とは
そうあるべきであろう。

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by jamartetrusco | 2009-12-25 01:05 | Arte (芸術)


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