トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera

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2011年 10月 17日

再びLa Specola


フィレンツェにLa Arti Orafeというジュエリー制作を学べる私立の専門学校がある。1985年に設立された学校で、3ヶ月から3年まで、それぞれの生徒の希望にあったコースが選べ、ジュエリー制作、宝石のはめ込み技術や彫りの技術などなど様々な角度からジュエリー作りを目指したい人を助ける学校である。日本からもここにて学び作家として活躍している人が多いと聞く。
この学校では毎年Firenze Preziosa と題してジュエリーの秘める可能性を追求するための展覧会を企画している。今年の会場は「ラ・スペコラ」博物館の「ガリレオの間」。薄暗い博物館の一階に上がると突然と美しい照明に当てられた展覧会場が現れる。回りを囲むルネサンス建築様式との調和を崩さないすっきりとした展示。

今年はドイツで活躍する京都生まれの日本人ジュエリー作家Mari Ishikawaさんの作品展がひとつ、そして恒例の若手作家の選考コンペのPreziosa Young 2011のふたつの展覧会が見られた。Preziosa Youngのコンペでは世界各国からの180人の応募者の中からまず30名が選考され、その後関係美術館の専門家達からなる審査員パネルにより最後の8名が選ばれた。
Mari Ishikawaさんの作品は自然のモチーフを繊細に描きだした詩情あふれるもの、細かい技術的卓越が感じられる質の高い作品群である。
あまりジュエリーのことは詳しくないものの、個人的に思うのはまず「身につけてみたいな」、と感じさせるのが第一条件ではないかと思う。形などは面白くても素材の選択や大きさ、重量のせいでとても体につけたくない感じの作品も多いのが現代ジュエリー作品の難点と感じる。その点日本の作家の優れているのは身につけることを考えて形を追求していることだ。木々や葉っぱの息づき枯れ行く様をそのままひとつの結晶に捉えて金銀細工の造形の中に吹き込んだような彼女の作品は印象深いものだった。

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by jamartetrusco | 2011-10-17 06:31 | Arte (芸術)


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