トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera

jamarte.exblog.jp
ブログトップ
2006年 05月 12日

Scritti di Leonardo da Vinci ダビンチの手記

ここのところのダビンチ・ブーム、ひとえにダン・ブラウンの「ダビンチ・コード」の影響も多々あると思われる。フィレンツェでも現在 ウフィツィ美術館にてLa Mente di Leonardo展が開催中。(自転車娘フィレンツェを行くのブログのyossyさんが実際に展覧会を観て書いておられるます。)来年の1月頭まで開催されているので、それまでには観にいきたいと思っているが。

傑出した画家としての才のみならず、自然科学、哲学、発明など広範囲のテーマに関するダビンチの思想家としての優れた洞察力は有名である。彼の書いた手記はレオナルドの頭と心を知る上で最適な書物である。イタリア語は当時のものなので、日本の古典を読むように、多少の解説がないとなかなか真意がわかりにくいこともある。しかしフィレンツェの方言が今の標準イタリア語の基本となっているので、私でもなんとか読むことができる。これもひとえにダンテのおかげ。

ということで今日はレオナルドの手記からの名言をいくつか紹介したい。本の名前は
Leonardo ー Scritti
Tutte le opere: Trattato della pittura Scritti letterari Scritti sceintifici
Jacopo Recupero 監修、 Rusconi Libri Srl出版、1966年初版、2002年改訂版。

私が興味を持つのはダビンチの哲学的言及だ。言語ではPensieri e Aforismi (思考と格言)の1章から好きな格言5つ。

1) Salvatico è chi si salva.
この場合のsalvaticoはselvatico のこと。外界の有象無象から逸脱し、孤独と静寂の中にのみ己の深淵なる魂を発見できる。

2) Non si volta chi a stelle è fisso.
星に目が向くもの、つまり理想をかかげる心は日常の些少に目を向ける暇はない。

3) L'acqua che tocchi de'fiumi è l'ultima di quella che andò e la prima di quella che viene. Così il tempo presente.
目の前を流れる川の水は今流れて行った過去の水の最後であり、これから流れる未来の水の最初である。「今」はこのように過去と未来の狭間のつかのまの瞬間である。

4) Non si dimanda ricchezza quella che si può perdere. La virtu è vero nostro bene ed è vero premio del suo possessore. Lei non si può perdere, lei non ci abbandona, se prima la vita non ci lascia. La robe e le esterne dovizie sempre le tieni con timore, ispesso lasciano con iscorno e sbeffato il loro possessore, perdendo lor possessione.
自ら失われる、また失うことのできる物質的なものは真の富ではない。己の自由において選び、また完全に己のものとなった美徳はその所有者を見捨てることはなく、失われることはない。それこそが真の富である。

5) Lo corpo nostro è sottoposto al cielo, e lo cielo è sottoposto allo spirito.
人間は自然の力と法則のもとに存在するが、自然を内包するのも人間の精神である。

以上は私の稚拙な解釈の上での訳であるが、もし日本語訳読みたい方はこちらをどうぞ。上下巻ある。

レオナルド・ダ・ヴィンチの手記 上 岩波文庫 青 550-1
レオナルド ダ・ヴィンチ 杉浦 明平 / 岩波書店






人気blogランキングへ

にほんブログ村 美術ブログ
にほんブログ村 美術ブログへ
☆One click grazie♪
[PR]

by jamartetrusco | 2006-05-12 17:08 | Libri (本)


<< Ombra della ser...      奇異な画家ポントルモの日記 >>