2006年 06月 30日

地球生命体の宝庫

ロンドンの国立美術館は入館無料であることはご存知であろうか。大英帝国の栄華の名残りとも言えるが、美術館の質の高さではパリ、ニューヨークと並んで世界に誇る。そしてその遺産のすべてをイギリス人だけでなく世界からの訪問者に無料で提供しているというのは感嘆に値する。時間があまったときにちょっとこの美術館、博物館に寄って好きなものを1点だけ見てくる、ということが可能なのだ。イギリスの懐の大きさを実感する。
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さて、その中で最近特に気に入っているNatural History Museumー自然史博物館。入館者の半分は子供達とも言えるほど子供に人気のある博物館である。学校の休みに訪れた前回は恐竜のギャラリーはおせやおせやの一杯であった。今回はまだ夏休み前ともあってさほど混んでおらずゆっくりと見ることができた。娘はやはりまず恐竜、そして動物たち。

この博物館の歴史は18世紀に遡る。もともと医者であり生物収集家であったハンス・スローン卿が1753年に自身のコレクションを国に寄贈した。当初は大映博物館に付属していたが、その後いくつかのコレクションが加わり手狭になったため、新しい建物が必要となった。そこで1862年のロンドン万博の際に建てられた展示建築物が候補となった。この建物は当時「ロンドンで一番醜い建物」とされていたが、その建築家であるフランシス・ホークスが急死したため代わりにマンチェスターの建築家アルフレッド・ウォーターハウスが設計に当たることとなり、ホークスのルネッサンス様式にかわって現在のドイツ・ロマネスク様式が採用されたのである。美しいテラコッタの煉瓦造りの外観である。華飾とも言える内部も重みがあって圧巻だ。いかにもビクトリア時代全盛期を思わせる。
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1883年になって初めてコレクションはこの新館に移動する。博物館の主要なコレクションは植物学、動物学、昆虫学、鉱物学、古生物学の分野を網羅し、7千万以上の種からなる膨大なものだ。まず入館すると大きなDiplodocus恐竜の骸骨に出くわす。
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私が好きで必ず前に行くのはハチドリの標本。ハチドリがところ狭しと置かれていて視覚的に奇妙に美しい。
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それだけでひとつの芸術品のようである。今では自然保護団体があらわれて絶対に実行不可能な営みである。(lapisさん、これですよ)

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隣接している前地質学博物館は1985年にthe Earth Galleriesとしてこの博物館の一部として生まれかわった。長いエスカレーターを登って地質学の迷路に入っていく。興味深かったのは火山、地震についてのコーナーに関西大震災の展示があることだ。地震に無縁のイギリスにとって地震を体験することはひとつの興味であるので、地震体験プラットフォーム(コンビニが再現されそこに入ると神戸震災の画像とともに地面が揺れ始める)が設置されている。実際に神戸にて震災に会った方にとってはしごく不愉快なことであると思うが。

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地質学というのはなかなか面白い。アメリカ、アジア、オセアニア大陸がかつてはすべて一続きであったことを証明する化石などがある。学問に関係なく、ただただビジュアルに美しいものばかり。
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我がモンテフィオラーレに夏の家を持つ家族のお父さんと子供ふたりがちょうど同時期にロンドンを訪れていたので、博物館巡りは一緒に。ほぼ同年代の子供3人集まり、恐竜、動物さまざまな剥製などなど見て大喜び。恐竜カードや恐竜デザイン櫛鏡セットなど購入。その後はサウスケンジントン駅近くにあるKulu Kulu Sushiで昼食。回転寿司屋で大変にはやっている。このご家族、ベジタリアンということもあり、イタリアには珍しく親も子供も寿司が大好物。30皿以上取ったが6人で50ポンドぐらいで、日本の寿司には比べられないものの、案外いけましたよ。
お腹がすいた子供が即お皿を取れる便利さは最高。
昼食後はいよいよ子供達待望のLondon Eyeへ。旅行記、また後日に続きます。


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by jamartetrusco | 2006-06-30 20:45 | Viaggio(旅)


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