2006年 07月 04日
引き続きロンドンの話題。先日の自然史博物館に隣接して科学博物館、Science Museumがある。もちろん無料。ここを訪れるのは恥ずかしながらロンドン在住の時代も含めて初めてである。科学という課題があまり興味の範疇でなかったから、というに過ぎない。ところが今回訪れてみて、その面白さに驚いてしまった。今まで来なかった自らに反省。科学という膨大なテーマが括っているのは、まずは人間の現代に至るまでの発明種々。車、飛行機、各種機械、電気、海洋術、宇宙船、戦争機器、時計、羅針盤、農業技術、医療技術、家庭機器などなど、考え得る限りの人間の発明史が網羅されている。それ以外に自然の恵みからくる様々なマティリアル、素材を子供達に理解しやすいように実際に触ったり、実験したり、とい方法で楽しく説明を提供している。また旧館に接続してできた新館ではより最近のテクノロジーや特殊映像を見ることができる。また人間の男性、女性たる性質、恐怖症、DNAの話題にも触れる階もある。ここのコーナーも英語がわかれば問答、ゲーム式の実験ができて大変面白い。 さらに過去には「ロード・オブ・ザ・リングズ」の映画の特殊効果に関する展覧会やピクセル・アニメの技術についての展覧会なども開催された。新館ではサメや宇宙の3Dフィルムも(これは入場料をとるが)見ることもできる。 というわけで子供から大人まで十分に楽しめる博物館。とても半日では見たりない大きさである。 この中で特に私の興味を惹いたのは、家庭機器の展示コーナー。やはり家事にかかわる主婦の精神構造からか。発明当初から現在に至る様々な家庭用品の発明推移が実物のオブジェでわかるので、単刀直入の理解が得られる。 水洗便器、アイロン、洗濯機、冷蔵庫、ストーブ、掃除機、ドライアー、ミシンなど昔の姿がことさらに面白い。掃除機など昔はふたりがかりで操作する、大変労力のいる産物だったようだ。ひとりが空気を送り込む吹いごのようなものを足で「えいこらえいこら」と押すのである。これはまさに絨毯文化の発明品と言える。日本の家屋であれば箒とぞうきんがけのほうがこれよりよほど楽に違いない。テレビ、ラジオ、オーディオ機器はなじみがありことさらびっくりするフォルムはない。 もうひとつ面白かったのは鍵、錠前の発明推移。エジプト時代から錠前は存在していたのである。木でできており、かなり大きなロック。木のパズルのようでその作りたるや驚く程精巧である。 そして「素材」コーナーでは現在の家屋にて使用されるあらゆるマティリアルが展示されている。100以上の素材からできた巨大なオブジェはなかなか芸術的であつた。
by jamartetrusco
| 2006-07-04 05:07
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