2006年 07月 08日

Bibbona—エトルリア的ピッツェリア

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Bibbona—ビッボーナー高台にそびえる小さなボルゴ。通称エトルリア海岸線の中でも、私の中ではひときわエトルリア文明の香りを秘めている街。エトルリア古墳の上に築かれたようにも見える。トスカーナやウンブリア地方の古い街は高台にそびえているものが多くcentro storico(古中心街)は高台の上に、そして時代とともにその周囲の低地に後世の街が追加発展していることがほとんどである。大規模な街としてはシエナやペルージアなどその代表である。このエトルリア海岸線にも例外にもれず小規模ながらそのような街が点々としている。ビッボーナを始め、カスタニェート・カルドゥッチ、カンピリア・マリッティマ、スヴェレート、などなど、どれも海を遠方にパノラマ展望でき、同時に古い美しい街並みの魅力で海での休暇の合間にだれもが一度は訪れたい散歩旅程である。

ビッボーナの上下に迷路のように巡る石畳の通りは昼も夕もひっそりとしている。住民はどこにいるのかと思うほど。観光客向けのおみあげ店もなく、街の高台のcentroにあるのはOsteria1軒、Enoteca1軒、そしてPizzeria1軒のみである。Comune(市長のおわすひとつの市)として存在しているとは言え、規模の小さい街であるから、ということもある。しかしどこか昔ながらの趣きを地元の人たちが頑固に守っているのではとも思える。エトルリアの子孫としての誇りか。この街はいつも訪れるとほっとする。いつまでも変わらぬ美しさを保つ安心感。

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そして海の休暇にくるとき必ず食べにくるピッツェリア、Orto Etrusco。名前も象徴的に「エトルリアの野菜壇」。初めて訪れたときは小さな庭にほんの少しだけテーブルを置いたお父さん、娘さん、そのボーイフレンド3人の家族経営の炭火焼ピッツァ屋であった。人件費節約のためお客さんにも少々働いてもらう。学食のように、まずテーブルに着くと自分で紙マットとナプキンを取りに行く。ナイフ・フォークの類は存在しない。各テーブルには番号を書いた木の札がおいてある。注文は取りに来てくれるが、その後はこの番号を呼ばれたときにお客さんが窓口まで注文品を取りに行くのである。“Numero Uno!” (一番さん!)と言われば飲み物を取りに行く。そして少し待ってまた番号を呼ばれるとピッツァを取りに行くというわけである。そして経費節約もあって安い。開店当初はリラであったためより安く感じたが、今でもどんなピッツァ屋よりも安い。そして家族ぐるみの経営なので親しみもわく。お父さんであり、たぶん店主であるおじさんはいつもほろ酔い加減でお勘定計算の役目。アレとエトルリア魂の気骨で意気投合して以来、夏に数回しか行かないのに大変歓迎してくれる。アレ、東洋人の妻、ひとり娘のコンビも覚えやすいのであろう。昨晩も今年初めて食べにいった。期待にはずれず美味しくpizzaもvino rossoも頂いた。締めのグラッパはサービス。最後のお勘定は間違ったのでは、というほど安かった。エトルリア人同士兄弟愛かしら。

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by jamartetrusco | 2006-07-08 04:53 | Viaggio(旅)


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