2007年 10月 02日

アトリエの画家

アトリエの画家。

ある一枚の油絵がずっとアレのアトリエに未完成のまま置かれていた。
下絵は壁の絵だったと覚えている。
その絵は一晩のうちに真っ黒にぬりつぶされていた。

どろどろした内臓が流れて出るような黒である。

ときどき目にするアレの内面の葛藤を目にする思いである。
透明感は消え、光の消滅した暗黒の世界。
ほんの少し輪郭を残す生命の動きが少しあるのみ。

いつも思う。アレの表現の原点にある暗闇である。作家が常に内包するどん底の
表現があってそこから何かが昇華して放出するのであろう。暗闇に光が灯る一瞬。
その昇華の一瞬を掴むことが作家の閃きかもしれない。


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by jamartetrusco | 2007-10-02 01:42 | Arte di Ale(アレのアート)


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