2008年 06月 10日

無感動

f0097102_4123891.jpg


バーゼル・アート・フェアを久々に見るための旅から帰って得たものを考えたが、
実は何も書くことがないこと自体に戸惑いを感じている。
フェア自体は10数年ぶりでその活気にはもちろん心も動いたし、現代美術界の
動きも垣間みることはできた。
このところのアメリカに端を発した不況の兆しと裏腹にお金のある人は常に
何があってもお金があるのだ、ということを実感した。
ヨーロッパの底力も感じた。

しかし、である。
はっきり言って心に残る体験がなかったのである。
お金の渦巻く不自然な美術界のバブルを感じたのみである。
心を揺さぶる感動は全く見いだせなかった。
商品化した美術の様相を見たのみである。
ひとつの理由にはあまりにも多くのギャラリーがブースを持ち、またあまり
にも多くの作品が展示され、なにひとつ集中できない、という状況。
どうもこのところこの手のアートの言葉は悪いがスーパーマーケット的見せ方に
疑問を持ち出している。
一度に多くのギャラリーが見れるという利点もあるだろうが、こんなにたくさんの
「もの」を見せてその中からどれを見て良しとできるのか。
どの作品から感動が得られるのだろうか。
感動はこんな喧噪の中では得られないのでは、と思うのである。

ということで、どれだけの刺激が得られることかと楽しみにしていたのに、
何も書くことはない、というのが正直なところである。

こんなニヒリズムに陥っていはしいては自身も否定せざるを得ないことになろうか。

この旅にて最高の収穫はグリューネルワルドの祭壇画である。
これは次回にて。
[PR]

by jamartetrusco | 2008-06-10 04:15 | Vita (人生)


<< エトルリアの土地にて      今日からバーゼルへ >>