2008年 06月 12日
アレの7月から8月にかけてのグループ展の場所は彼の常日頃魂の拠り所である エトルリア文明の発祥の土地、ヴォルテッラ近くのルネサンス時代のVilla Palagione内で行われる。そして同時期に近くのポマランチェ市営の空間でも開催される。7月12日がオープニングという予定。 しかしピサからもフィレンツェからもリボルノからも遠いこのトスカーナの畢竟の地を訪れる人は少ないだろう。望めるのは夏休暇に海辺に滞在する海外からの観光客ぐらいか。 それでもこの場所はアレにとって昔から気になるところである。 ヴォルテラーナという山道の街道を車で走ると必ず目に入るかつてはエトルリア古墳 であったに違いないピラミッド型の山。 このVilla Palagioneはその裾野、戦略的にも歴史的意味を持つ場所に位置している。 今では会議場として使われたり、様々なコースを営み、世界中から人々が訪れ滞在する文化施設となっている。 近頃のこの手のVillaがおおむね観光客向けのアグリツーリズモやホテルや高級アパートメントに成り代わっているのに対して、このヴィッラは未だに過去の建物をそのまま修復保存しており、大部屋は小さな小部屋に分けてしまうことなく大部屋として残す配慮がある。歴史的建造物の保存として理想的であろう。 さてこのVillaの礼拝堂にて作品を展示するらしい。壁は薄ブルーにてあまり絵画展示には適していないようであるが、アレの持ち場は祭壇の上。飾ってあるキリストの十字架を取り外しての展示というから恐れ多い。 ポマランチェでの展示会場は市営の建物で、これもフレスコ画が半円上に描かれている部屋の下の壁がアレの展示スペース。いずれもなにか象徴的である。 ここはまたなんと市からはだれも管理してくれる人を払う余裕はなくまた参加作家のいずれも不可能ということで、アレ自ら会場につくことになりそうである。 私たちもいないこともあって、2週間この地に寝泊まりして、毎日展覧会場を開ける。 なんだか割に合わないような話しだが、それもかえって良しだろう。自身で管理できる 状況であればそこで制作することも可能である。小さな彫刻を制作したり、水彩画を したためたり、案外変わったオープンスタジオとなりそうである。少なくとも訪問する人と直に対することができるのは願ってもないことだ。 そしてこの土地周辺はまさにエトルリア遺跡の宝庫である。Tagliata Etruscaといって 山あいを掘りさげて出来たようなエトルリア独特の街道があるのだが、そういった場所もこの周辺に多々ある。墓跡も隠れている。時間のあるときにエトルスキの足跡と息吹を感じるのに最高の土地である。アレはそれを楽しみにしている。 販売はほぼ望めないだろう展覧会であるが、新たなインスピレーションの鼓舞となって くれれば最高である。
by jamartetrusco
| 2008-06-12 21:35
| Arte di Ale(アレのアート)
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