トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera

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2011年 07月 24日

京都にて

京都に着いてから日常の雑用に追われる毎日。
8月末からの大阪でのアレの展覧会の打ち合わせだけは
済んだのでややほっとしている。
作品選択がなんといっても気がかりだったので。
案内もかなり早めに作って頂いた。

やっと少し落ち着いたところでさてこれから1ヶ月間、いかに
有意義に滞在を過ごすか。
今年は今のところ去年の夏ほど暑くない。
いつもの滞在とはひと味違ったことがしたいと思うのだが、
さて。

今日は下鴨神社の御手洗祭に行って足を清めてきた。
何度行っても原生林の素晴らしい境内の大木である。
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by jamartetrusco | 2011-07-24 18:03 | Vita (人生)
2011年 07月 13日

昼寝

この2日間の暑さは並大抵でない。
昼間の暑さはあらゆる生き物の行動を止める。

この暑さの中で日本への旅発ちの準備をするのは大変だ。

猫達も昼間は寝るしかないと見える。

明日から3匹にて過ごす。

出発間際であるが、猫達がこの夏を乗り越えてほしいと思う。

動物とのsimbiosiー生きる上でのお互いの調和ーこれが
人間と動物とのあるべき姿である。

2ヶ月後に大きくなっている子猫2匹を思うながら明日旅たつ。

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by jamartetrusco | 2011-07-13 04:49 | Vita (人生)
2011年 07月 12日

Tra  ー 間

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ヴェネチアのフォルトゥニー美術館にて企画展‘Tra Edge of Becoming’がアート・ビエンナーレの期間中開催されている。
企画を担当したのは2年前同美術館で開催されたIn-Finitum展と同じくベルギー出身のアクセル氏と
他イタリアの美術関係者含めて4名である。
アクセル氏は一言でどういう仕事をしている人と描写できない。自身の美の追求を生きる糧としている非常に幸運な方である。自身の信じる美的哲学、生活哲学、空間哲学を自分の事業を通して建築、空間、生活環境へ実践させている。その一環としてアートの収集もあり、展覧会の企画もあり、本の出版もあり、そして己の生きる美学を貫くために住まいも仕事の空間もすべて自身で望むように演出できる恐ろしいほどの財力と活力がある方と想像する。単なるアート・ディーラーではく、単なる美術史家でなく、単なるコレクターでなく、単なるインテリア・デザイナー兼建築家でもない。自身がそれぞれの分野の微妙な融合と狭間を生きているようである。
というのも今回のテーマは一言で'Tra'。Traとはイタリア語では「間」を意味する。英語ではin betweenということか。何かと何かの間にある狭間に焦点を合わせている。前回展のテ−マは終わりなき無限そして未完という相反するようで同一の宇宙や美術に潜む無限の可能性について扱った美術展であった。

今回のTra 展覧会紹介サイトに以下のテーマへの言及がある。

Venice as the door between East and West/ 東洋と西洋の間の扉であるベネチア
the pilgrimage    心の旅
The theatrical representative dimension   劇的な表象下の次元
The threshold of consciousness, the passage towards imaginary and unconscious
      意識への入り口と想像と無意識への道程
The threshold:/the door: fascination with architectural spaces
      入り口/扉 建築的空間への投魂
The unseen enegery: the ‘MA’, the void as the pregnant possibility of energy
      見えないエネルギー、 「間」、エネルギーの可能性を孕んだ空ろ
Edge of Becoming: relates to chaos as the state of infinite becoming, and to becoming as the movement towards a situation. The edge of chaos is the passage of non-existence to life
and death.
成ることのぎりぎりの狭間ー成りうる無限性に存在する混沌に関わるもの、ひとつの状況への過程に関わるもの。
混沌へのぎりぎりの狭間は非存在が生と死へ移行する道程にある。

展示される作品は今回も東洋、西洋、現代、過去に限らずすべてが統一した糸により繋がっている。

この展覧会の会場に入ると6月末のぎらぎらした暑い日差しがすーと消えていき、心身ともまるで
瞑想しているかの気分になる。空間、光、闇、作品の選択ーすべてが心の旅へと見る者を導いていくかの
ようである。

強烈な美的志向と思考、ひとつの心地よい世界に包まれる。

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by jamartetrusco | 2011-07-12 22:10 | Arte (芸術)
2011年 07月 08日

友人のジュエリー作家展覧会のご案内

東京にて7月、フィレンツェでの友人のTakirai Yokoさんのジュエリー作品の展覧会が開催される。
詳細は以下の通り。

瀧来蓉子
コンテンポラリー・アート・ジュエリー展
2011年7月21日(木)〜24日(日) 11時〜20時
ギャラリー・オンザヒル
代官山ヒルサイドテラスF棟1階
東京都渋谷区猿楽町18−8 
ギャラリー・オンザヒル
オープニングパーティー: 7月21日(木) 17:00〜20:00

「一見謎のようなそのフォルムは、無駄のない造形や熟考されたメカニズムにより、
身につけたときの楽しさ。独創性を実現している。彼女の作品はヨーロッパジュエリー
と日本のミニマルデザインの見事な融合であり、簡素、繊細。優雅な美しさに
満ちている。」 
ーピッティ宮殿銀器博物館学芸員 パオラ・ルチアーニ

案内状の推薦の言葉にあるように素材と形のエッセンスを追求しながら
優雅さと繊細さに満ちたジュエリーを制作するYokoさん。
1995年来イタリア在で工芸フェアにて偶然に出会ってからはや4〜5年経つ。
彼女とご主人のピエトロ、そして息子さんのRyu君、今回の展覧会で来日される。
イタリアからの友人とともに日本での滞在をともにする今夏。
初めての体験である。

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by jamartetrusco | 2011-07-08 22:07 | Arte (芸術)
2011年 07月 03日

美のヴェネチアーVenezia Biennale d'Arte 

ヴェネチアに数日滞在してきた。この街の特異性は車の不在である。ラグーナと呼ばれる内海に浮かぶ島であり、運河を挟んで両側に街が発達してできた。
グランカナ−レと言う中心の運河と街中を四方八方に流れる小運河、それをつなぐ橋の数々。
まるで迷路のようになった道筋は一度方向を見失うとどこにいるやらわからなくなり、そして袋小路の道も多いため、暗闇で間違うと運河にどっぽり、なんていうこともなきにしもあらず。もちろん水路を走るのは船やゴンドラ。時々渋滞するのはゴンドラのみである。
船の出すモータ−の音はあるものの年がら年中横を走る車やモーターバイクの騒音の不在はこの街を世界で無二一つの特別な水上の都市、朽ちる儚さをたたえた蜃気楼、人為の楽園のような様相を与えている。

ヴェネチアは好きな人とそうでない人がはっきり分かれると思う。朽ち果てる美、デカダンスの美を愛する人、
また水に浮かぶこと、土に足が着いていないことに不安を感じる人、自然が側近していないことに息苦しさを
感じる人。
私は心底ヴェネチアに魅了されている一人である。

16世紀以降、オスマントルコの勢力に圧倒されるまで、そしてその後18世紀末にはオーストリア・ハンガリー帝国下に組み込まれるまで、海港都市としての力を発揮しながら共和国として、また洗練された文化都市として驚くほどの繁栄を見せた。

ヴェネチアとフィレンツェの違いはフィレンツェがメディチ家の過去の栄光のみにあまりにも頼り過ぎ、「今」に目が向いていないのに対して、ヴェネチアは歴史を体現しながら「現在」を生き、「現代」を表現する街であるところである。

この街で開催される映画祭はもとよりアートビエンナーレはあまりにも有名である。
アートビエンナーレは建築ビエンナーレと交互に2年おきに開催される。今年で54回目を迎え、中心となる展覧会のテーマは毎年代わり、今年のタイトルはILLUMInations(イルミネーションズ)ー光。監修はスイスの美術史家、キュレイタ−のBice Curgierービーチェ・クリガー女史。16世紀のヴェネチアの画家ティントレットの
暗闇と光の対象をダイナミックに表した3枚の名画を主軸に現代作家の様々な表現が集まった。そして
数えきれないほどの鳩の剥製が展示室の天井から見下ろしている。

6月頭から11月末までという長い期間を使っての街をあげての展覧会であるアート・ビエンナーレはGiardini(庭)と呼ばれる自然の木々や運河のある公園のような公共スぺースに建てられた各国のパビリオンでの展示と、90年代後半から追加されたアルセナーレという元造船場の巨大スペースの2会場にての展覧会がメインである。これに加えてヴェネチア全域に渡って点在する屋敷や教会内でパビリオンを持たない国を代表する作家展が企画される。また関係展覧会、イベントも数えきれないほど。1〜2日ではとても網羅できない。

各国館の展示の中で今年はドイツ、イギリス、フランス館が良かった。いずれも表現が具体的、象徴的、
「物体」と「空間」から放たれる力に重きを置いたものである。コンセプチュアルでないからこその新鮮さ。
またアルセナーレ会場の様々な表現の中でとりわけ光っていたのはスイスの作家ウルス・フィッシャーの蝋でできたジャンボローニャの「サビニの女たちのの略奪」の原寸大の彫刻。本物はフィレンツェのウフィツィ美術館前にあるランツィの回廊にある。3人の肉体の絡み合いからできたこの巨大彫刻作品はただの蝋製の復元だけであればなんということもないのだが、実はひとつの巨大ろうそくとして火がともっており頂点から時間とともに解けていく仕掛けである。時間の移ろいと光をテーマにした微妙な詩情と解けていく過程の強烈なイメージの両極を内包する作品である。作家としての最優秀賞である金獅子賞を受賞したのも納得が行く。
この作品もドイツ、イギリス館での展示と共通した「物体」の持つダイナミックな美と力を感じる。
しかし6月末でこのぐらい解けてしまっているということは11月末まではとても保たないだろう。「見たい人はお早めに」ということだろうか。

別にフォルトゥニー美術館(Palazzo Fortuny)にて2年前と同様の素晴らしい展覧会も開催されており、3日間、美術三昧にて過ごしてきた。これについては別記する。

今年は特に観光客の多く集まるサンマルコ広場付近は極力避けて、地元の香り濃厚な通りを選び徒歩のみで散策するヴェネチアを満喫した。ヴェネチア市民でないと水上バスは高くいつも満員。観光客の顔ばかり見るためにここに来たわけでない。とりわけヴェネチアの魅力を知るにはなんと言っても歩くのが一番。通りをひとつ入るだけで人気のない路地が開ける。朝からバーで一杯やる地元のおばさんやおじさんの姿を見なければベネチアを見たことにならないだろうから。

ニコラス・ロ−グ監督の70年代の映画Don't Look Now (邦題は「赤い影」)を観たことがある方はいるだろうか。ヴェネチアの暗闇の静寂と迷路をこれほどうまく描いた映画はない。そして大変怖い映画である。



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by jamartetrusco | 2011-07-03 23:01 | Paese (土地柄)