トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera

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2015年 02月 05日

セルジョよりのプレゼント

早2月。日本に1月中帰郷して帰ってからすでに1週間近い。
こちらに戻るときは時差ぼけは良い方向に働くのは何故。寝るに困らず
朝はすっきり早起きができて仕事も数倍はかどる。
この時期は朝がいつまでも暗く寒いのはたまにきずだけれど。
翻訳に明け暮れる毎日、頭が冴えている朝の有効利用は本当に有り難い。

今回の滞在でアレの東京展の予定が決まった。また暑い夏の時期で
はあるが、お盆開け、10年ぶりの東京での展覧会。回顧などと大げさ
ではないにしろ、過去手がけてきた作品と新作を混ぜながら構成したい
と思っている。

拙ブログを開始したのがちょうど10年前のアレの展覧会の後の年。
おかでこちらもほぼ10周年が近い。最近は更新もぼちぼちではあるが
とにかくやめずに続けることが大事かもしれない。

昨日農家のセルジョ氏に自家産ワインを買いに行き、彼の納屋に積み上げて
あるオリーブの木片をいくつか譲り受けてきた。
去年の夏以降木彫に熱をいれているアレでどんどんとその腕をあげてきている
この頃。
杉の木でできた杉の木のシルエット彫刻も始めた当初よりその質は数段と
高まっている。

オリーブ剪定の名手と呼ばれるセルジョ氏。剪定後まだ暖炉にくめられていない
オリーブの枝や片などまるでインタレーションのように積み上げられている中から
彫刻として成り立つような片を頂いてきた。
すでに少し彫り上げた作品を見せたら「考える人」のような形、との彼のコメント。
セルジョ氏はなかなかの博学である。

アレの夜なべ仕事で、一晩ですでに外皮を削り、原型となったオリーブ、並ぶ。

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# by jamartetrusco | 2015-02-05 18:00 | Arte di Ale(アレのアート)
2015年 01月 03日

2 Gennaio 2015

1月2日の17:15頃。
家の扉を開けて見た夕焼け。
今までこの地に生きて初めてと言える美しい夕焼け空。
76年生きてこのかた初めて、と地元のフォレーゼ氏が
感慨無量に語ってくれた。

2015年は何か良い年になりそうである。

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# by jamartetrusco | 2015-01-03 01:33 | Natura (自然)
2014年 12月 24日

Buon Natale



2014年は前半は暗闇に包まれてどん底に落ちたような気分で始まり、
それから気持ちを取り戻して、新境地に至った2014年。
アレのオープンスタジオが思いのほか成功してこれからの方向性も
やや見えて来たかの後半戦。

64歳にして大活躍のスティーブ・ハケットにぞっこん惚れ込んで
若かりし頃のロック熱が再沸騰し、彼のコンサートは今後も欠かさずに行こうと
決心した2014年。

ピーター・ジャクソンのトールキン・トリロジーの第2弾がついに終わりを
迎えた2014年。

アレともどもイタリアの政治にことごとく幻滅して、ニュースも政治討論会も
いっさい観なくなった2014年。こんな腐敗した社会に適応するものかと
脱下界の境地で自分達のできることだけとことん突き詰めて昇華して行こうと
決心した年。

2015年、さらなる良い展開となりますように。


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# by jamartetrusco | 2014-12-24 20:21 | Vita (人生)
2014年 12月 09日

Mangoの冥福を祈って

11月6日に60歳を迎えたばかりのイタリアのポップシンガー、Mango
が12月7日夜のコンサート会場で急死した。
アンコールで彼の人気の歌Oroを歌っていた際、突然気分が悪くなりそのまま
病院に運ばれたが亡くなった。心臓発作だったと報道されている。
ある意味では音楽家として幸せな逝き方だったかもしれないが、しかし若すぎる。

Mango。イタリアに初めて長期滞在した1992年の夏にラジオでその歌を聞き、惚れ込んだ。
イタリアに対するイメージは長く住んだおかげで由も悪しきも理解している今とはかなり違う、
まだ新しい恋にどきどきしているようなそんな時期のことだ。

夏の輝く太陽と青い海、美しい夏のイタリアの官能的な日々にどっぷりつかってさてこれから
外国人のための国立イタリア語学校があるペルージアに向う前、海辺の避暑地である
フォルテ・デ・マルミにて2週間ほど休暇していたときのことである。

イタリアとの縁。日本での仕事を通してやや行き来する機会ができ、そしてティーンエイジャー
からその美術に惹かれて心を動かしてきたこの国にまたむらむらと情熱が湧いてきて、この
地に赴いた1992年。
まだウォークマン時代。ラジオでその夏おおいに流行った曲、「地中海」を歌っていたのが
このMangoである。発売されたばかりのCome L'Acqua(水のごとく)というアルバムの中の曲。
その音色は彼の高音でソフトな歌声に包まれ、地中海の香りがそのまま漂ってくるかのような
悲しげで甘いまさにイタリアを象徴する音でその当時の私の心情を掴んだ。

レコード店にてカセットを購入。その夏はこのアルバムを何度となく聴いたことだろう。
今でも彼の曲を聴くとその当時の光、音、香り、心の有様がすべて蘇る。

そのMangoがこんなに早くして亡くなってしまった。さらに不思議なことは日曜日の夜
娘とアレとテレビで音楽番組を観ていて、アレがMangoの話をしたことだ。
Mangoのことなどこの20年考えたこともなく、家の話題にも出たことがなかったのに。
そしてMangoの歌がいかに素晴らしかったか、なんていうことを話したその夜、Mango
が亡くなったのである。まさか同時ではないにしても、この不思議な偶然に悲しみと驚きと
まざりながら、もしかするとMangoの最後の息吹がここまで飛んで来たのかしら、
などと感慨無量な想いが残る。

心より彼のご冥福をお祈りするばかりである。
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# by jamartetrusco | 2014-12-09 19:05 | Vita (人生)
2014年 11月 10日

Artisti del Chianti ーキャンティのアーティスト

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Artisti del Chiantiという本が出た。出版記念は10月25日、ちょうどロンドン出張
に発つ当日で、あいにくオープニングにはでられなかったが、サン・フランチェスコ
教会美術館の中庭と内部に展示されたキャンティ地方にて活躍するアーティスト
を集結した本。アーティスト一人につき1ページから2ページの作品画像と紹介文の
ついた雑本であるが、それでも一応トスカーナ文化協会(Associazione Toscana Culutura)
が校正出版した本。

監修したのはグレーベ出のまだ若いカテリーナで、夏のある日自宅に電話があり、アレの紹介も
含めたいということでその後数回のミィーテングにて10月末の出版記念の日を
迎えた。

彼女の実家はこの教会のまさに目の前の家である。いつも通っていた道、杉の
木を3本表した煉瓦のシンボルマークが家の門についている。以前教会前に
3本の杉の木があってそれを記念してつけたそう。
アレの最近制作する杉の木の作品との不思議な縁も感じる。

ところでスペインからの旅人が家の前にある杉の木について面白い逸話を教えてくれた。
スペインでは家の前に杉の木が一本あれば「ワインをどうぞ」という意味、
2本あれば「ワインと食事をどうぞ」という意味、3本あれば「ワイン、食事、そして
どうぞお泊りください」という意味があるそうだ。
杉の木が墓地に植えられていること多いイタリアとは大分違う。
ともあれイタリアの糸杉の木はどこか人間の生き様と切っても切れない歴史がある。

さて教会内の展示、絵画の作品は展示空間もあまりないので彫刻で参加した。
せっかくなので オリーブ、アーモンド、糸杉、マロニエ
この地を代表する4種の木からなる彫刻作品を出展した。

題して、'Abraccio di Natura'、「自然の抱擁」。

木の作品なので完全に屋外に置くわけにいかないので中庭の屋根下に置いた。
太陽が当たらないので明るさに欠けるが、まあ仕方がない。
こういうグループ展はそれぞれの作家の魂が全く感じられず、いまいち面白くないのが
通常である。

ひとつのまとまった展覧会の中で作品を時代を通して展観することによって
今まであまり興味のなかった作家を再評価する場合が多々ある。
であるからこのような一作家一点というのはまさに最悪な展覧会と言えるが、
キャンティの作家展望という名目があるのでそれはそれとするしかないだろう。

今回つくづく思ったのは疑問をもたずに突進できる若さの肯定的エネルギーである。
知り合ったカテリーナはまだ20代だろうか。本当に情熱があって仕事への真剣さも
あり、対していて気持ちがよい。
カテリーナの今後に期待したい。


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# by jamartetrusco | 2014-11-10 04:42 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 10月 20日

9月、10月、暖かい

トスカーナに移住して早くも20年を迎えたが、それにしてもこれほど暖かい9月、10月は
初めて。おかげでアレのOpen Air(屋外)工房も順調。糸杉の木彫や小さな風景画を
制作しながら毎日が過ぎていく。
この集落を訪れる人々との交流も欠かせない。
そしてわかったことだが、無名でもなんでも好きだからほしい、と思ってくれるのは
新大陸の人々ーつまりアメリカ、オーストラリアからの旅人。いわゆる観光客ではなく
数週間のレベルでゆったりと滞在しながら散策している中高年。
旧大陸の人たちは興味はもつもののそこでおしまい。
今年の数ヶ月の体験のおかげで今まで「フーン、アメリカ人、あまり好きでない」と
思っていた自分が恥ずかしい。彼らの心の広さ、見栄のない興味津々の心持ち、
無邪気に感激できるおおらかな気概。すべてがとても新鮮でやはり何か新しいものが
うまれやすいお国柄をつくづくと確認するとともに感動した。
人間は知らずに決め込んではいけない、固定観念はだめ、ということへの教訓を得た。

今年のこのあたりのオリーブオイルの出来高は20%だそう。冬に氷点下の寒さがなかった
ためオリーブの実につく害虫が死ななかったので実がすべて痛んでいてオイルを取ることは
できない、と農家のセルジョから聞いた。
なんと残念、でも少しでも絞り立てのオイルを手に入れたい。あの美味しさは格別だから。

生暖かい朝晩と汗ばむほどの日中。昨日の日曜日はあまりにも暑くて袖無しの出で立ちで過ごした。
異常気象は世界的なのだろうけれど。

今朝はうってかわってnebbia (霧)が充満、朝もやの露のしずくが蜘蛛の巣にかかって
まるでガラス細工のような美しさ。おもわず記録した。
お昼頃には太陽が顔を出すだろう。

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# by jamartetrusco | 2014-10-20 16:55 | Natura (自然)
2014年 10月 10日

夜の工房

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夜、外に一歩出ると。
静けさが満ちてそれだけでひとつの世界を作るようである。
作品が必要のないような空間。

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# by jamartetrusco | 2014-10-10 03:59 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 09月 26日

最高の妙薬

毎日家の扉の外で制作している。
真っ暗な人工照明だけが頼りのスタジオから脱出して3ヶ月。
人通りのある目の気通りを避けてやや奥まった我が家の目の前のスペースで
制作を始めて3週間弱。
最初はなんだか居心地が悪く、恐る恐る外に出て始めたWork in Progress。
ぴゅーと風が吹けば紙の作品は飛んでしまうような危うさはあるものの、毎日
続けていたらなんと楽しい空間だろう。
本当に興味のある人たちだけがやってくる場所。
遠くから展示している作品を見て「この先には何が?」と思って階段を降りて
くる人のみと対応できる制作空間。
来る人との対話。作品を買ってくれる人との情熱ある会話を通して自分の制作
を確認できる機会をもたらしてくれる。
毎日の人々との接触で自分が成長していくのが手にとるようにわかる。

人との出会いが生きる上でなんと大切か。
毎日わくわくする、アレとの会話がどんどんと弾む、ということへの感謝。

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# by jamartetrusco | 2014-09-26 04:01 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 09月 17日

糸杉の糸杉

糸杉の塊から削ぎ落とされた薄片からできた糸杉のシルエット。
たくさんを並べて箱に入れるとなかなか面白い。

木箱が必要だが、鉄線を使った原始的な感じの箱も悪くない。

どんどんとアイデアが湧いてくる石の壁隅。


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# by jamartetrusco | 2014-09-17 23:13 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 09月 08日

Work in Progress III

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アレのIn Corso d'Opera, Work in Progressはついに第3弾目。
6月から8月までなんとかただで貸してもらっていた大家さんの空間は
ついに終了せざるを得なくなり、一旦断念。
でも長らく眠っていた穴蔵から外光に一旦出てしまったらまた逆戻りは
できない。
今までなんの疑問もなく制作していたワイン蔵のスタジオでの制作が
いまいち物足りなくなっている。
気候がまだまだ良い9月、10月、頑張るだけ頑張ってみようと、ついに
自宅前にてまさにオープンスタジオを試みることとした。
幸い我が家の周りは造り上、屋根に覆われており、雨に降られることが
ないので作品も置くことにした。
つい一昨日もらい受けてきた杉の木の塊の第一段階の彫りを施す。
杉の木の芳香が周囲に溢れる。
外に置いて数年経つというからひび割れの心配もないだろう。

今後Jamarteのブログはアレの制作に関することのみにしぼっていこうと
思う。
人生の第3弾目の節目、五木寛之氏曰くの「林住期」に突入した二人
にとってこれからは心身とも充実させていくのみ。

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# by jamartetrusco | 2014-09-08 18:40 | Arte di Ale(アレのアート)