2009年 07月 06日
まだまだフランスの話題。 パリはルーブル美術館やポンピドー・センター、オルセー美術館、ピカソ美術館、諸々美術館が あまりにも豊富で短期滞在時には訪れる美術館が常に限られていたのだが、今回のやや余裕のある 滞在のおかげで思いがけない素晴らしい博物館を訪れる機会を得た。特に娘のおかげでもある。 絵画などあまり興味のない年齢にて行きたいところは限られている。 長年知ったパリの街で一度も足を踏み入れたことのなかったのがこの自然史博物館。 Jardin des Plantesという植物園の中にある。植物園にはこの他に恐竜などの骨や化石などがある別館や温室、動物園など数々の興味があるのだが、時間がなくて中心となるこの自然史博物館だけみた。 博物館自体の建物はさほど大きくないので展示品の数は限られているが、館の収蔵品は世界有数のロンドンやシカゴの自然史博物館の規模に並ぶという。 しかし、である。この博物館のユニークなのはとりわけ剥製の動物の展示である。博物学的な、学術的な展示でない。説明はあまりない。ただビジュアルに強烈なのである。頭脳ではなく視覚に訴えてくる展示。あっと驚くような動物の生々しい姿。ガラス越しでない、目の前に現れる動物達。まるで怒濤のごとき足踏みまで聞こえてくるかのような。艶かしいという表現は当たっていないかもしれないが、しかしsensual、妖艶なのである。 これはフランス独特の展示では? フランス以外あり得ないのでは? なによりも美を愛する国民性と我々は他国と違うのだ、という誇りをそこに感じるのである。 剥製になった動物もどこか堂々と誇らしげに我々に語りかけてくるように思えた。
by jamartetrusco
| 2009-07-06 05:13
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