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トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera

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2011年 03月 21日

今回の原発の危機を思う

今回の東北関東大震災で起こった原発事故の終息の彼方は未だおぼつかない。
様々な決死の試みがなされ少しずつ良い方向に向かっているように見えるが
被ばくの恐怖はまだ暗く日本を被っている。
日本の政府とマスコミは真実を半分しか述べていない事実もあるようだ。
なるべく心配なことは見たくない、大丈夫と言われたいというのが普通の人間の
本能であろうが、しかし真実を知った上で危機感を持ちながらその上に立った
正しい解決法を大きなヴィジョンを持って探し実行していく、というのが今の
日本の重大な立場に必要なことであると心から思う。
イタリアにいるのでテレビのニュースはオンライン配信しているNHK、そして
最初の1週間配信していたTBSぐらい、その他は私が個人的に信頼感を持つBBCの
大震災ライブニュースを追うぐらいであった。
その中で様々な書き込みも参考になるものである。そのおかげで知ったいくつかの
情報。
中で実情の恐ろしさを熱っぽく語る広瀬隆氏(ニュースの深層という番組でも
話した)の以下のインタビューは説得力がある。

予言されていた原発震災
。やや長いが一聴の価値あり。
もうひとつ明確な解説と論理的で冷静な答えを求めようとする大前研一氏の話しが興味深い。
どこか嫌みな感じはするのは否めないがこのひとを現在のリーダーにしたら良いのではと思えて
しまう。
地震発生から1週間


もちろん一部の意見でありすべてが正しいと言えないかもしれないが、テレビのニュース
を見ていると真実が本当に伝わるのかという疑問は私自身も思うところである。
どこかお茶を濁したような曖昧な説明、御用学者の論説といった印象を受ける。
海外のメディアが原発危機にばかり焦点を合わせてかなりスキャンダラスに扱い、大震災の
被害を全身で受けた人びとの苦悩がその影に隠れているということもあるのだが、
しかし原発の事故は本当に恐ろしいのである。真実をもっと明快に語る必要を迫る海外
メディアの日本政府の対応への不信感は当然と思わざるをないところもある。

本当に日本がこの大変な事態を克服して原発終息する状況になる日を望むばかりだが、
これをきっかけに原発に対する考え方を根本から変える必要があると思う。
原子力の廃棄物自体が汚染として恒久的に残るという恐ろしさを当たり前のように
考えている現在の人間はどうしたのだろう。
こんな恐ろしいエネルギー源が万が一事故になった場合に取り返しがつかないという
状況。要するに事故の対策の解決法すら世界にないという状況。
ただただ冷却するのを待ちコンクリート固めにするしかないということ。
一体20世紀以降、いやたった戦後60年間、一体人間は未来の我々の子孫に何を
残してきたのだろうか。
この100年で行った人間の愚業、金儲けにかかわる悪業、自然の破壊。
過去何千年に渡って後に伝えてきた人類の文明はここに来て破滅の一途を辿ることに
なるのだろうか。

昨晩19日は満月。月が地球に近くなる日というので通常より大きい満月、輝きも
普段より強いような気がした。
この月に向かって心から日本の無事を祈った。

今回の原発の危機を思う_f0097102_274150.jpg


by jamartetrusco | 2011-03-21 02:14 | Vita (人生)


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