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2011年 05月 03日
エレナのBorse Nereのプロジェクトはさらに続く。5月10日、フィレンツェの 図書館Oblateにて行われる。1933年、5月10日のナチスによる焚書の日に合わせてのイベントである。 当時ナチスのイデオロギーにそぐわない「非ドイツ的」であると宣告された書物25,000部を儀式的に燃やしたのである。中には有名なところではトーマス・マンやカフカ、アインシュタイン、 フロイド、エミール・ゾラなど含まれていた。推進者はナチス高官ばかりか教授や牧師、学生などが集まった群衆を前に扇動的な演説をしたという。 書物が無限に掲げる知識、概念、哲学、思想の象徴を破壊するという行為。本の持つ本質的な力への攻撃である。抽象を構築したものであれ紙に書かれ紙に印刷された物質であるから破壊もできる。 古くはルネサンス期のフィレンツェにてロレンツォ豪華王亡き後のメディチ家の衰退に伴う混乱期に現れたドメニコ派僧侶サヴォナローラの行為と近しい。 すべては神の意志に反する頽廃の悪行のなすもの、贅沢や瀟酒なものは焼き払い心を清めようというスローガンのもとに多大な数の書物、芸術品、贅沢品が広場に集められ焚かれたのである。 さらに思い起こすのはアメリカの幻想文学作家のレイ・ブラッドベリ−著「華氏451度」、未来社会を舞台にした言論弾圧を扱った話しでフランソワ・トリュフォー監督の同題の映画も当時見た時はとても衝撃的だった。 そして最近読んだ本で本の神秘的力を幻想的に表したゴシック風小説The Angel's Game。著者はバルセロナ生まれのスペイン人でアメリカ在住の カルロス・ルイス・サフォン。全部で4部作になる予定の「忘れられた本の墓場」シリーズの2冊目。一冊目のThe Shadow of the Windも是非読みたい。 本の力は偉大である。人間の知識と思考の宝庫である。良い文学を読むとその中にさまざまな真実が 隠されている。本を読めば読むほど心の豊かさは増すと思う。 過去から後世に伝えられた名著の数々なしでどうやって人間は未来に自らをつなげていけるだろう。 人間の魂の切れ目のない細い運命線のようなものだ。 本を読むという行為はインターネットにて事項を読むのとは全く異なる作者と読者の一対一の時空間がある。文学をとてもネットブックのような形体で読みたくない。 印刷されただけにせよ紙をさわりながら読むという物理的感触が必要である。 さて今回の図書館でのBorse Nereはどんなものとなるだろう。 ![]()
by jamartetrusco
| 2011-05-03 01:16
| Arte di Ale(アレのアート)
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