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2011年 10月 27日
![]() ミネラル、鉱石の世界は広大である。およそ46億年に渡る我々の住む地球の歴史の中で ひとつの実質的な存在感があるのが化石を含めて鉱石ではないかと思う。 水、空気、光、流動的に動く微生物などなど目に見えるようで実態のない地球の存在に 不可欠な要素の中で鉱石は確固たる存在を残している。 自然史博物館を訪れて様々な生き物の証を見ながら最後に辿り着くのが鉱石の部屋だ。 鉱石の収蔵品と展示の方法で圧倒的に素晴らしかったのはシカゴのField 自然史博物館の Gems and Mineralsのコレクション。 暗闇にぼーっと浮かぶ美しい極彩色の鉱石の群には驚嘆したものだった。 透明や半透明の様々な色に光り輝く鉱石の結晶の世界は美しいというよりどこか不気味な様相 を見せる。地球の内蔵の断片のようなそんな感じがするのだ。そこに何億年の歳月が 集約されているのだろうと思うと空恐ろしくなるのである。 スペコラ博物館にて現在展示中の結晶石の展覧会は一見の価値がある。 50年間に渡りイタリアに限らず世界の鉱石を収集するアダベルト・ジャゾット氏の1000点にまたがる コレクションの中から500点あまりを選んで展示している。 ほとんど観客のいない美術館内の展示室に入ると光り輝く鉱石の世界に引き込まれる。 私が訪れたときには文字通り観客は私のみ。 展示ケースに処狭しと飾られたこの超現実的な塊に対面してありとあらゆる形体、色彩、 結晶の万華鏡に見とれるとともに、これでもかという色彩の輝きと鉱石から放たれるエネルギーと そのどぎつさに目眩を感じた。 鉱石に内在する地球の地層エネルギーにあてられたのだろうか。 その中で唯一彫刻的な調和のとれた美しさがあったのは銅の塊。 人間が銅を先史時代から生活器具として利用してきた理由が理解できたような気がした。 ![]()
by jamartetrusco
| 2011-10-27 22:14
| Natura (自然)
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