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2006年 04月 30日
昨日、今日と地元モンテフィオラーレにてワイン祭が催されています。この近辺のワインの製造元が城壁の通りに沿って小さなテーブルを出し、自慢のワインを味見してもらおうという行事です。ワイングラスを6ユーロにて購入し、その後は試したいワインを味見しながら歩いていくと自然と城塞を一周できるという仕組みです。 ところで、10数年前まではこの町でも、もっと庶民的なバッカス神を讃えるワイン祭りが毎年Vendemmia (葡萄収穫)に合わせて秋に行われていました。訪れる人々にワインをただでふるまい、収穫を祝うという真の意味でのワイン祭りです。ワインが飲み放題ということで、近年の人々の常識の低下にともない、酔っぱらいによる破損や迷惑行為が急増し、ついには中止という悲しい結末となったのです。せっかくの味わいのある地元の祭りが消えていくのは残念ですが、街の破壊を防ぐにはいたしかたないことでしょう。というわけで、お金を払ってワイン・テースティングをするという形のどこにでもある祭りとなってしまいました。 しかしどういうわけか、こういう商業ベースのワイン祭りは、下の町グレーベのそれも(毎年9月)含めて、いつも天候に恵まれません。いつも雨か、肌寒い日になるのです。思うに、本来の姿を失った祭りに、土地に息づくエトルリアの神々、バッカスの神も顔をそむけているからに違いありません。 それでも色々なワインをゆったりと試飲しながら、好きなボトルを買って帰るという意味では、ワイン好きの人々にはうってつけのイベントです。この小さい城塞にて行われるというのも魅力のひとつでしょう。 広場にてvitalba(センニンソウ)の枝を使って篭細工を実演するおじさんだけが唯一地元らしさを発揮していました。(赤キャップはいただけませんでしたけど) 余談ですが、このvitalbaは春先の出たばかりの芽をつまんで、それでオムレツ(frittata)にするとほろ苦い味のvitalbaがややアスパラガスのようで実に美味しいのです。庶民の知恵、素朴な味わいです。 ![]() ☆以下のランキングに参加中です。One click ご協力ありがとうございます。 人気blogランキングへ にほんブログ村 美術ブログ
by jamartetrusco
| 2006-04-30 17:37
| Cibo (食文化)
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