2014年 03月 16日
もう何回か企画されてきたこのアート展はフィレンツェ内のいくつかの会場にてトスカーナだけでなく 世界からの作家を多数集めて作品展示をする。存在は聞き知っていたが、アレの作品が展示されたのは 初めて。友人の作家から誘われてなんだかわからないまま資料を渡して参加することにしたのは去年 の終わり近かった。 企画の主となるのはジェノバ出の建築家の女性で、PRとスポンサー探しと長けている人物らしい。 とはいえ末端の作家達はいまいちどういう趣旨だかもわからないままプロジェクトを提出してほしい 旨を伝えられ、今までイタリアで発表しなかったサラミ、肉にまつわる作品グループをまとめてみた。 題して「Nudo e Crudo」。「生のまま」というような意味合い。 アレもあれこれ考えながら作品を10点ぐらい用意して展示日に会場に赴いた。 ところがなんとたった1点しか展示するスペースがないということ。すっかりがっかりして帰宅した。 作家の作品を知る上で作品1点だけの展示ではどういう意図で描いたか理解するのは不可である。 ミケランジェロ広場に近い高台の見晴らしだけでも価値のあると言えるVilla La Vedettaという 屋敷を改装してできたホテルのレストラン付近にA Tavola、「テーブルについて」というテーマ とともに集められた複数の作家による作品の展示。その中にアレの肉の絵も飾られた。 いつも思う。アレの絵は他の作家の作品に比べてプリミティブである。ずっしりと 重心をもった土の塊のような、洒落たデザイン性からほど遠い、土臭い絵である。小器用さからは 無縁な、アートスクールに通った人物の作りだす、技術的な巧さのようなものはない。 毎日の日々から徐々に滲みで来たアレというひととなりが削がれてきたかのような結晶。 噛み締めるほど味がでるような、トスカーナのビステッカのような存在。 誰かこの作品を観てアレのトスカーナの神髄を感じ取ってくれたら良いと思う。 Primordiale、「根源」と改題した。
by jamartetrusco
| 2014-03-16 05:04
| Arte di Ale(アレのアート)
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