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2006年 09月 07日
日本領事館に用があり、ローマに日帰り旅行してきた。古代ローマの建築物のスケールの大きさ、歴史の重み、皇帝の権力、今のローマ人の心意気、そして日差しの暑かったこと。なんと歩いたことか。疲れた足を噴水の冷たい水に入れたときの快感。すっかり疲労困憊して、観たいものの半分もみれずに帰ってきた。 町自体のスケールの大きさ、遺跡が街角にごろごろしていて、また知らずに入る教会の中に芸術の大傑作があったりする。昨日も何気なく入った教会の中にベルニーニの彫刻の傑作 「聖テレザの法悦」に出くわした。 ![]() 教会は建築設計もベルニーニが手がけた有名なマリア・デラ・ヴィットリア教会だったのである。この作品はかのダン・ブラウンの「ダヴィンチ・コード」の前作であるAngels and Demons「天使と悪魔」の小説にも出てくるのでさらに一般に知られるようになったのだろう。中にたくさんの観光客がいたので驚いた。ちなみに私はこの「天使と悪魔」の方が面白かった。最後はすこしやりすぎで、荒唐無稽になっているが。 それはさておき、今回の訪問では、アレともどもどうしても古代ローマに畏敬を払いたく、コロッセオめがけてとにかく歩いた。炎天下、日陰と言えば建物の少しの影ぐらいで後は容赦ない日照りである。娘は根をあげるし、すこしづつ休みながら歩く。 ![]() イタリア大統領がおわすカンピドリオ周辺を抜けてさらに行くとFori Imperialiに辿り着く。 フォロ・ロマーノという名前がよく知られるローマ帝国の公共広場。さまざまな皇帝が作り上げたモニュメントである。その巨大なスケールにただただ感心するばかり。 ![]() ![]() Fori Imperialiのサイトがとても興味深い。歴史を語り、そして2000年前のローマがどうだったか、視覚的に再現してくれる。今では単に朽ちたる遺跡が実は壮大、絢爛豪華な建築物であったのが目の当たりにわかるのである。 ![]() ![]() (下の図は上の図の2000年前の姿?) ![]() コロッセオなどすべての開口部に皇帝の彫像が立っていたである。 その当時はいかなるものだったのか、考えるだけでわくわくしてくる。ルドリー・スコット監督作のグラディエーターさながらである。 ![]() さらにすごいのは皇帝が代わる度に前の皇帝の建造物を埋めてその上にまた新たに自分の権威を誇る建造物を上乗せしていったらしいことだ。だから発掘研究が進むと、下から想像を絶する巨大空間が出てくるらしいのである。 もう頭は古代ローマ。今生きる私など虫けらのごとく。巨大ということはやはり畏敬の念をいだかせるものだとつくづく感じた。ローマにただただ圧倒されて。 ![]() ![]()
by jamartetrusco
| 2006-09-07 04:04
| Storia (歴史)
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