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2006年 09月 29日
カイエのlapisさんのブログにあったレンタル屋さん映画バトン。映画好き人間としてむらむらとやってみたい意欲がでてきてキャッチしてみることにした。Lapisさんのような広範囲な知識がないのでどうなることやら、後悔先に立たず。 内容はlapisさんの説明のまま以下の通り。 『あなたはレンタルビデオ店をオープンすることになった。とりあえず50音1本ずつ作品をそろえなければならない。さて何を選びますか? 【ルール】 ・自分の好きな映画から選ぶ ・1監督につき1作品とする ・自力で思い出す ・外国映画、日本映画は問わず』 あ: アンドレイ・リュブロフ アンドレイ・ルブリョフタルコフスキー監督はMirrorも大好きなので迷ったが。13世紀ロシアのイコンの画家ルブリョフを主人公に描く。随分前に1回観ただけだが、鮮明に心に残っている。白黒の世界に最後イコンのみに色がともる。 い: イザドラ・ダンカンの生涯を表した映画Isadora. Isadora モダン・ダンスの先駆者であるイザドラ・ダンカンの波瀾万丈の人生をイギリスの名女優バネッサ・レッドグレーブが演じている。スポーツカーの車輪にスカーフをまきこまれ事故しする最後の場面はあまりにも壮絶で今でも目に焼き付いている。 う: ウッドストック60年代のフラワージェネレーションの精神をそのまま表したロックコンサートの祭宴。 当時まだ小学生だったが姉達とともに公開初日に映画館に行った。 え: エイリアン エイリアン SFサスペンスの草分け、リドリー・スコット監督初期の傑作。スイスの画家、イラストレーターのガイガーの絵からインスピレーションを得たセット美術がまた凄い。 お: All about my mother オール・アバウト・マイ・マザー大好きなスペインの監督ペドロ・アルドモバルの最近の映画。彼の描く人間は本当に血肉通う 生の人物達だ。最近のイタリア映画にないダイナミズムがある。最新作はペネロベ・クルス主演の"Volver". か: カオス Chaos タヴィアーニ兄弟の傑作。以前にも紹介した。イタリアの詩情が好きな方は必見。 き: 木靴の樹 木靴の樹やはり大好きなリドレー・スコット作「キングドム・オブ・ヘブン」を入れたかったものの 諦めざるを得ない。この映画は最近のディレクターズカット版によって価値を増した。 映画自体はフロップと言われているけれど、現在の西欧とイスラムの微妙な問題を十字軍の時代を通して実にうまく自身の世界哲学を入れて主張している力作だと思う。再評価されて良い映画だろう。 さて「き」としてはこの映画を選んだ。北イタリアの農民の生活をネオリアリズム的に淡々と表した名作。映像も素晴らしい。 く: クライング・ゲーム クライング・ゲーム またまたリドリー・スコット監督の「グラディエーター」を出せないのは残念。「ブレードランナー」はどうしよう。 というわけで大好きなニール・ジョーダン監督に登場してもらう。悲しくしかし人間性に救いを持てるとても良い映画だ。 け: こ: Gone with the Wind 風と共に去りぬ「か」がふさがっているからあえて原題にて。説明の必要なし、あまりにも有名な映画。 ビビアン・リーが美しい。 さ: 柘榴の色 ![]() Colour of Pomegranate アルメニア系でジョージア生まれの監督セルゲイ・パラジャノフの素晴らしい作品。アルメニアの詩人Sayat Novaの生涯を表している。その色彩の美は絵画を観るようでとにかく素晴らしい映画。 し: 自転車泥棒 自転車泥棒[DVD]「し」にはたくさん良い映画があって困ってしまった。七人の侍、市民ケーン、地獄の黙示録、死刑台のエレベーター、ショーシャンク・リデンプションなどなど。でもブルーノの可愛さのためデシーカ監督の名作に決めた。 す: せ: 千と千尋 千と千尋の神隠し 宮崎駿作品は他にも多く好きな作品があるので困るのであるが、ビジュアルとその想像力と 内容の深さでこの1点。 そ: た: たんぽぽ タンポポこんなに笑える映画はないのでは。日本のユーモアのエッセンス。伊丹十三氏なぜあんなに若くして逝ってしまわれたのか。 第3の男 第三の男この映画もキャロル・リードの名作として入れないわけにいかない。 ち: Charlie and Chocolate Factory 夢のチョコレート工場ジョニー・デップ主演のティム・バートン監督映画はこの映画のリメイクである。ティム.バートンはもうひとつの映画で出場するのでここではジーン・ワイルダー版を。どちらもそれぞれに優れている。原作のロアルド・ダールに脱帽。 つ: て: 天井桟敷の人々 天井桟敷の人々マルセル・カルネの今でも語りつがれる映画の名作。19世紀パリの劇場をとおして語られる恋愛叙情詩。制作当時パリはナチスドイツの占領下に入ったという背景もある。 と: 東京物語 小津安二郎 DVD-BOX 第一集小津安二郎映画の原点。良き古き日本の物悲しい情緒あふれる世界。世界の映画名作の中のひとつに間違いなく数えられるだろう。 ヴェンダーズが惚れ込んでいたのがよくわかる。 な: Nightmare Before Christmas ナイトメアー・ビフォア・クリスマス ティム・バートン監督も何を作っても素晴らしい。 ティム・バートンのコープスブライド より以前のアニメーション映画。 に: ニキータ ニキータなにが好きだかわからないが好きな映画。音楽が映像にぴったり。そしていかにもフランス的シックな作品。 ぬ: ね: の: ノスフェラトゥ ノスフェラトゥハーツォック映画の中であえて選んだ一作。1922年フリードリッチ・ウィルヘルム・ムルナオの同名の映画「ノスフェラトゥ」と並んでドラキュラを扱った映画の名作。どちらも1897年著のブラム・ストーカーの小説に基づいている。若きイザベル・アジャーニとクラウス・キンスキー。 は: バリー・リンドン バリー リンドンキューブリック監督で公開当初は評判でなかった。主演のライアン・オニールがあまり好きでないが映画は素晴らしい。映像、バックに使ったハイドンなどの音楽の選択は絶妙。 ひ: 羊たちの沈黙 羊たちの沈黙ハンニバル・カンニバルのキャラクター、アンソニー・ホプキンズに敬意を表して。 ふ: Blood Simple ブラッドシンプル本当はブレード・ランナーと行きたかったが、もう出てしまっているリドレー・スコット監督なので、ここではコーエン兄弟初期のスリラーのダークユーモア溢れる秀作を選んだ。 へ: ベッティー・ブルー ベティ・ブルー 監督はポンヌフの恋人やバクダッド・カフェのジャン・ジャック・ベネックス。 ほ: 望郷ーペペルモコ 望郷原題のペペルモコで覚えていたのだが邦題は「望郷」。 ジャン・ギャバンの哀愁ある演技。父が好きだった映画で思い出深い。 ま: マクベスロマン・ポランスキー監督、ジョン・フィンチ主演、シェークスピア作「マクベス」の映画化である。凄みと血なまぐさい映像とともにポランスキー監督独特のどん底に到達するような重圧感。The Third Year Bandの中世と現代音楽の混じり合った不可思議な音楽が印象的。 み: Miriam sveglia a Mezzanotteイタリア語題にて覚えていたので「み」に入れたが、原題はハンガー。 デヴィッド・ボウイとカトリーヌ・ドヌーブ、そしてスーザン・サランドンと今では考えられないような組み合わせの俳優。簡単に言えばドラキュラの話であるがエロスと悲哀と組合わさった素晴らしいホラー映画である。 む: め: めまい めまい大好きなヒッチコック映画から何を選ぼうか迷ったあげくこの作品に。 視覚的な効果が素晴らしい。キム・ノバックが素晴らしい。 も: モダン.タイムス モダンタイムス チャップリンもヒッチコック同様に名作が多すぎて選択に苦しむ。現代社会の風刺が今現在まで新鮮であるこの作品は必見。 や: ゆ: 夕陽のガンマンマカロニウェスタンといえばセルジオ・レオーネの右に出る人はいない。 「荒野の用心棒」に続いてクリント・イーストウッド主演。 よ: 酔いどれ天使 酔いどれ天使黒沢明監督も素晴らしい。あえて第一線に出て来ないが秀作であるこの映画を選んだ。 終戦直後の日本のやぶれかぶれを体現した三船敏郎の演技が印象的。 ら: La Strada 道フェリーニ監督作品でやはり一番好きな映画である。 り: リング リング コンプリートBOX最近の日本ホラー映画界の中でもやはり一番の映画。 る: ルードヴィッヒ ルートヴィヒ ヴィスコンティ作も「家族の肖像」「地獄に落ちた勇者ども」「山猫」と傑作がありすぎて一作だけ選ぶのはむずかしい。その中でもやはり一番心に残っているのがこれ。1864年に王位について1886年に亡くなるまでのババリア国王ルードヴィッヒの狂気の生涯を描いた作品であるが、ヴィスコンティの美学のベールにすべてが被われている。 れ: レザボア・ドッグス レザボア・ドッグスタランティーノ監督のほぼデビューに近い作品。 すでに彼のトレードマークが表れている。この2年後カンヌ映画祭にて「パルブ・フィクション」が パルマドールを受賞。 ろ: Lord of the Rings ロード・オブ・ザ・リング ― スペシャル・エクステンデッド・エディション「指輪物語」として昔から読み込んできたトールキンの著作の映画化として最初はおそるおそる観たが実によくできていて、映画史上でも名作として今後も残っていくだろう。ピーター・ジャクソンに「ホビット」も製作してほしいものだ。 わ: Until the End of the World「世界の果てまで」 ヴィム.ベンダーズの作品の中では知られていないかもしれない。 Worldという言葉があるので反則だが「わ」にいれさせてもらった。 SFとロードムービーが混ざったようなかなり分かりにくプロットの映画だがなぜか見終わって感動した。笠智衆が友情出演している。たぶんヴェンダーズの小津への思いいれからだろう。 「け、す、そ、つ、ぬ、ね、む、や」で始まる映画はついに思いつかなかった。 アー疲れた。そしてわかったことはわたしの好きな映画は同監督のものが異常に多いこと。 故に、一監督一作というのがかなりきつかった。そして映画の題名も同じ字で始まるものが多いことがわかった。 思いついたらまた加えていこう。
by jamartetrusco
| 2006-09-29 19:44
| Cinema (映画)
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