2008年 02月 21日
Montegonzi ー モンテゴンズィの丘。モンテフィオラーレの正面にある丘で 12世紀にはギベリーニ派のシエナ対グエルフィ派フィレンツェの抗争の真っただ中にて重要なる城塞であった。今では10年前まで礼拝堂と民家の廃墟の名残りがあったところをすべて改装新築して常ながらの観光者のためのアパートがあるのみである。 最近では地元の歴史学者であるカルロ・バルディーニ氏がナポレオン・ボナパルテの先祖は此の地にあり、という新論を打ち出している。1279年6月29日にMontegonziにてBonaparteの名前の公証人が起草書に署名をした、という古文書が発見されたという。その後ボナパルテ家はさまざまに変遷して後のフランス皇帝ナポレオンへと繋がっていく。こん歴史学者はグレーベ・イン・キャンティ近辺の土地の起源歴史の権威でその信憑性も確かなものがある。 ナポレオンの先祖がわが町の目の前の地にて生まれたと思うとなんだか不思議であるが。 このMontegonziはその頂上に登るとモンテフィオラーレが正面に望めるばかりか、空気が透明なときには果てにフィレンツェの頭上、エトルリアに起源を持つ高台の街フィエーゾレも見えるのである。まさに遠くの街との戦略連絡地点として重要な役割を果たしていたことは間違いない。 14年前に移り住んだときには廃墟があったこの丘、初めての散歩の際に廃墟を前にそびえる岩の力強さに感動したものだ。そして廃墟が観光アパートと成り代わった今でも その岩は以前と変わらず凛と立っていた。 どれほどの歴史の変遷を見てきたのだろうか。 人間の儚さ、歴史の重み、そしてこの岩に象徴される自然の恒久性を身にしみて 感じたのである。神はここにあり。
by jamartetrusco
| 2008-02-21 18:43
| Natura (自然)
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