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トスカーナ 「進行中」 In Corso d'Opera

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2014年 10月 20日

9月、10月、暖かい

トスカーナに移住して早くも20年を迎えたが、それにしてもこれほど暖かい9月、10月は
初めて。おかげでアレのOpen Air(屋外)工房も順調。糸杉の木彫や小さな風景画を
制作しながら毎日が過ぎていく。
この集落を訪れる人々との交流も欠かせない。
そしてわかったことだが、無名でもなんでも好きだからほしい、と思ってくれるのは
新大陸の人々ーつまりアメリカ、オーストラリアからの旅人。いわゆる観光客ではなく
数週間のレベルでゆったりと滞在しながら散策している中高年。
旧大陸の人たちは興味はもつもののそこでおしまい。
今年の数ヶ月の体験のおかげで今まで「フーン、アメリカ人、あまり好きでない」と
思っていた自分が恥ずかしい。彼らの心の広さ、見栄のない興味津々の心持ち、
無邪気に感激できるおおらかな気概。すべてがとても新鮮でやはり何か新しいものが
うまれやすいお国柄をつくづくと確認するとともに感動した。
人間は知らずに決め込んではいけない、固定観念はだめ、ということへの教訓を得た。

今年のこのあたりのオリーブオイルの出来高は20%だそう。冬に氷点下の寒さがなかった
ためオリーブの実につく害虫が死ななかったので実がすべて痛んでいてオイルを取ることは
できない、と農家のセルジョから聞いた。
なんと残念、でも少しでも絞り立てのオイルを手に入れたい。あの美味しさは格別だから。

生暖かい朝晩と汗ばむほどの日中。昨日の日曜日はあまりにも暑くて袖無しの出で立ちで過ごした。
異常気象は世界的なのだろうけれど。

今朝はうってかわってnebbia (霧)が充満、朝もやの露のしずくが蜘蛛の巣にかかって
まるでガラス細工のような美しさ。おもわず記録した。
お昼頃には太陽が顔を出すだろう。

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# by jamartetrusco | 2014-10-20 16:55 | Natura (自然)
2014年 10月 10日

夜の工房

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夜、外に一歩出ると。
静けさが満ちてそれだけでひとつの世界を作るようである。
作品が必要のないような空間。

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# by jamartetrusco | 2014-10-10 03:59 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 09月 26日

最高の妙薬

毎日家の扉の外で制作している。
真っ暗な人工照明だけが頼りのスタジオから脱出して3ヶ月。
人通りのある目の気通りを避けてやや奥まった我が家の目の前のスペースで
制作を始めて3週間弱。
最初はなんだか居心地が悪く、恐る恐る外に出て始めたWork in Progress。
ぴゅーと風が吹けば紙の作品は飛んでしまうような危うさはあるものの、毎日
続けていたらなんと楽しい空間だろう。
本当に興味のある人たちだけがやってくる場所。
遠くから展示している作品を見て「この先には何が?」と思って階段を降りて
くる人のみと対応できる制作空間。
来る人との対話。作品を買ってくれる人との情熱ある会話を通して自分の制作
を確認できる機会をもたらしてくれる。
毎日の人々との接触で自分が成長していくのが手にとるようにわかる。

人との出会いが生きる上でなんと大切か。
毎日わくわくする、アレとの会話がどんどんと弾む、ということへの感謝。

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# by jamartetrusco | 2014-09-26 04:01 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 09月 17日

糸杉の糸杉

糸杉の塊から削ぎ落とされた薄片からできた糸杉のシルエット。
たくさんを並べて箱に入れるとなかなか面白い。

木箱が必要だが、鉄線を使った原始的な感じの箱も悪くない。

どんどんとアイデアが湧いてくる石の壁隅。


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# by jamartetrusco | 2014-09-17 23:13 | Arte di Ale(アレのアート)
2014年 09月 08日

Work in Progress III

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アレのIn Corso d'Opera, Work in Progressはついに第3弾目。
6月から8月までなんとかただで貸してもらっていた大家さんの空間は
ついに終了せざるを得なくなり、一旦断念。
でも長らく眠っていた穴蔵から外光に一旦出てしまったらまた逆戻りは
できない。
今までなんの疑問もなく制作していたワイン蔵のスタジオでの制作が
いまいち物足りなくなっている。
気候がまだまだ良い9月、10月、頑張るだけ頑張ってみようと、ついに
自宅前にてまさにオープンスタジオを試みることとした。
幸い我が家の周りは造り上、屋根に覆われており、雨に降られることが
ないので作品も置くことにした。
つい一昨日もらい受けてきた杉の木の塊の第一段階の彫りを施す。
杉の木の芳香が周囲に溢れる。
外に置いて数年経つというからひび割れの心配もないだろう。

今後Jamarteのブログはアレの制作に関することのみにしぼっていこうと
思う。
人生の第3弾目の節目、五木寛之氏曰くの「林住期」に突入した二人
にとってこれからは心身とも充実させていくのみ。

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# by jamartetrusco | 2014-09-08 18:40 | Arte di Ale(アレのアート)